膵臓がんがある大きさで診断された時、転移が起こっている確率と転移細胞集団の数の期待値に関して、確率過程の1つである分枝過程の解析から理論式を導き、臨床データによるモデルパラメータの推定を行い、膵臓がん進展過程を明らかにしました。
名古屋大学医学部脳神経外科との共同研究では、臨床データに基づいた数理モデル解析によって、低悪性度脳腫瘍の悪性化を抑えるのに最適な治療法を明らかにしました。
マイクロサテライト高不安定性大腸癌においてがんが免疫から逃れる機序を数理モデルで表しました (Kawazu et al. Gastroenterology 2021)。
研究の流れは、
となります。シミュレーションの結果によって数理モデルやシミュレーションコードの修正に戻ります。 生物学・医学から数学・計算機科学まで多岐にわたる知識や技術を駆使して研究を実施しますので、統合的な視点からの研究を実施したい人に向いていると思います。全てを備えて研究を開始できる人はいませんので、大学院生活の間に足りない部分を勉強して一人前になっていってもらえるようにできるだけサポートします。